2026.09.24
福島イノベ地域ツアーを開催しました。【2日目開催レポート】
福島浜通りの「いま」を知り、事業の可能性を考える2日間
9月3日・4日の2日間にわたり、「FTCビジネスアイデア事業化プログラム」の福島イノベ地域ツアーを開催しました。
本ツアーは、福島イノベーション・コースト構想の対象地域(イノベ地域)への理解を深め、現地での事業展開を具体的にイメージするとともに、採択者同士の交流を図ることを目的としたものです。
福島県浜通りを中心にバスで各地を巡り、スタートアップ支援施設や企業、行政の皆さまなど、地域の復興・産業振興に携わる方々から直接お話を伺いました。現地を実際に訪れ地域の「いま」と向き合う、密度の高い2日間となりました。
【2日目レポート】
2日目は、OIC(大熊インキュベーションセンター)からスタート。
大熊町は福島第一原子力発電所の1号機~4号機の立地町であり、震災と原発事故によって全域避難を余儀なくされた地域です。現在は復興に向けたまちづくりが進められており、OICはその取り組みを象徴する施設の一つです。
旧大熊町立大野小学校の校舎を活用したOICは、町外の企業だけでなく地域住民にも開かれた施設として、150社(者)以上のスタートアップ・団体の活動拠点となっています。今回は、施設の取り組みや今後の大熊町の展望に関する説明を伺ったほか、ふくしま12市町村移住支援センターから、イノベ地域への移住に関する支援制度についてもお話を伺いました。


次に訪れたのは、震災遺構・浪江町立請戸小学校です。
東日本大震災の津波被害を受けた校舎や当時の状況を見学し、震災の記憶や地域の歴史に触れました。参加者は一つひとつの展示を静かに見学し、浜通りで事業を行うことの意味や、この地域の復興の歩みについて知り、考えを深める時間となりました。


その後、浪江町に位置する道の駅なみえへ移動。浪江町役場の方々から、「浪江国際研究学園都市構想」に基づき進められている西側地区の開発概要についてお話を伺いました。
浪江町には、F-REI(福島国際研究教育機構)が立地しているほか、現在は重点6分野に位置づけられた産業に関する企業、研究機関・大学等の入居を目的とした産学連携施設の整備も進められています。研究機関やスタートアップの集積に向けて進む、浪江町のこれからのまちづくりについて理解を深めました。


ツアーの最後には、MIC(南相馬市産業創造センター)を訪問。MICは重点6分野の中でも、ロボット・ドローン/航空宇宙の分野に強みを持つ施設です。MICには貸工場があるほか、手厚い事業支援、陸・海・空のフィールドロボットの一大開発実証拠点として数多くの実証実験の場として活用されている「福島ロボットテストフィールド」へのアクセスが抜群であるという点が魅力の施設でもあります。
今回はMICからほど近いMLC SPACE LABに構えるAstroX株式会社の工場を見学。同社は2022年度のFTCビジネスアイデア事業化プログラム採択者です。プログラムを通じて事業を成長させ現在も浜通りで挑戦を続ける先輩スタートアップの姿に触れることで、参加者にとっても自身の事業展開をイメージするきっかけとなりました。

現地を知ることから、事業の可能性を考える
参加者からは、
「福島のリソースやスタートアップを取り巻く環境を知り、福島での起業や実証実験についてイメージを持つことができた」
「実証を進めていく上でも、浜通りの現状を理解し、そこにいる人々がどのような形での復興(産業発展)を望んでいるか考えることが大切だと思った」
といった声が寄せられました。
FTCビジネスアイデア事業化プログラムでは、ワークショップを通じた知識・スキルの習得だけでなく、実際にイノベ地域を訪れ、その地域が抱える課題や復興の歩み、産業・支援環境に触れる機会を提供しています。
福島浜通りは、今なお復興の途上にあり、まちの姿も日々変化しています。今回のツアーは、採択者一人ひとりが地域の「いま」を知り、現地と向き合いながら、自らの事業の可能性を考える機会となりました。
今後も本プログラムを通じて、地域との接点をつくりながら、事業のブラッシュアップを支援していきます。